雨 ときどき晴れ☀

~鬱と発達障害とつきあう日々~

長男が・・あれ?

 

 ふと、気づいたことがある。ここ数日、長男(中2)に・・というか、家庭にちょっとした異変が起きている。 

 

 初めて読む人のために言うが、長男は軽度のアスペルガー症候群である。幸い、よい療育を受け、限りなく普通に近づいた・・かは、わからないが、元気に普通学級に通っている。

 中1の時は、クラスメイトや、部活の友達にちょっかいをかけすぎ、問題視されていた長男。家でも、弟(小6)にちょっかいをかけ、毎日兄弟ゲンカがたえなかった。

 

 ちょっかいをかける相手は、長男の好きな人物である。本人としては、かかわりたい、親愛の気持ちを表現したいだけなのかもしれないが、もう中2だし、相手も迷惑だろうし、いい加減それをわかってもらいたかった。

 それで、毎日私は、説教していた。「人にちょっかいかけるんじゃない! 相手が悪かったら殴られるか、刺されるよ! 」とまで大袈裟に言って、このしつこい癖をなんとかやめさせようとしていた。反抗期の二男も、切れると、本当に長男を、蹴ったりパンチしたりしていた。

 

 それが気づけば、家の中が平和で静かなのである。それで、

「そういえば、お兄ちゃん、注意したこと守ってるんじゃない?すごいよね!」というと、「へへー、まぁねー」と笑う。「このまま続けてね」「へーい」

 二男に「お兄ちゃんにちょっかいかけられなくて、どう?」と聞くと、一言、

「サイコー。」ゆうゆうと寝転がり、ゲームを楽しんでいる。幼少のころ以来久しぶりに見る、この平和な空間に、びっくりする母であった。

 

 思えば、長男は、昔からこんなふうに、ある日突然変身?して、私をびっくりさせることが、時々あったっけ。

 

 まず、おしゃぶりとおむつのことだが。。

 どちらも4歳くらいまで外れず、すごく執着して、永遠にこの子はおしゃぶりとおむつをしているんじゃないか、と思うくらいだった。しかし、どちらも、ある日、なんの前触れもなく、ぱっと取れた。驚きであった。どうしてとれたのか、理由はわからなかった。本人の気持ちの踏ん切りがついたのか、取れる時期がいきなり来たとしか思えなかった。

 

 それから自転車乗り。

 まず、体のバランスがすごく悪くて、普段から姿勢がフラフラしていたが、案の定、自転車のスタンドを片足で外すことができない。思い切って蹴ることができず、これを見て、永遠に補助輪なしは乗れないんじゃないかと、予感していた。 

 しかし、年少から練習してきて、年中になったある日、突然乗れるようになった。ゆるやかな下り坂を利用していたのも良かったのかもしれない。一度乗れるようになると、スイスイだった。

 ちなみに二男の時は、やはり年中で乗れるようになったが、こちらは、ほとんど練習もせず、普通の平地のアスファルトで数回乗せただけで、乗れるようになった。

 長男はたくさん練習しなかったら、もっと乗れた時期が遅かったかもしれない。

 長男は努力型(親も努力した)、二男は自然成長型であった。

 

 それから、好き嫌い。

 長男は産まれた時から食欲旺盛だった。母乳だけでは足りず、ミルクを相当プラスしていた。離乳食は、なんでもペロペロ食べた。

 しかし2歳くらいからひどい偏食が始まり、数えられる程度の好きな物しか食べられなくなった。

 それが小学校4~5年くらいになって、いきなりいろんな物がまた食べられるようになった。驚きだった。

 小4~5年というと、左右の区別がはっきりつくようになったり、言葉がよく発達した時期でもあった。何か、発達の相互関係があったのかもしれない。

 

 とにかく、私が、この子はきっとできない、できない、と心の中で落ち込んでいて、ダメもとで、早期から練習を始めたりすると、時間はかかるが、ある日突然できるようになる、不思議な子だった。

 二男は逆で、器用だから、あ、できそうだな~、と油断して放っておくことが多かった。すると、結局のんびり成長して、できるようになるのが遅かったりした。

 よって、2人のおむつが取れた時期は、ほとんど変わらない。長男は、苦労はしたけど、取れた時、できた時の喜びは大きかった。逆に二男は、あれ?意外と取れるのが遅かったな、と思った。

 さて、どちらの育て方が良かったのかは、わからない。

    足して、2で割ったくらいだと良かったのかな。。

 

 長男は、ハンデがあるのがわかっていたから、言ってみればアスリートを育てるくらいの気持ちで、親も頑張った。二男はよく言えば焦らず、自然な成長にまかせたいた。どちらのタイプの育て方も体験できて、子供にいろいろ教わったと思う、今日この頃である。

 

 さて、夕ご飯の後、長男は、次男にちょっかいをかける代わりに、中学の様子や、部活選びののアドバイスを真面目に、笑顔で教えてやっていた。反抗期の弟も、珍しく、うんうん、と耳を傾けていた。ほのぼのとした雰囲気だった。

 長男「もう2月だなぁ~」二男「そうだね」長男「2月と言えば、俺の誕生日じゃねーか」二男「うっそ、ちげーだろ!8月だろオマエ」長男「ぎゃははは」・・・なーんて話も、ちらほら聞こえてくる。

 

 とりあえず、長男がこのまま、人にちょっかいをかけるのを、ずっと止められるといいのだが・・いつまで持つだろう? これまでの経験から言うと、もう二度としないはず、、なのだが。。はてさて、これからどうなるのか楽しみである。(;^_^A