雨 ときどき晴れ☀

~鬱と発達障害とつきあう日々~

安室さん、ありがとう

 

 彼女、今日で引退なのかな?明日だっけ。

 それすら定かではないけど、私も確かに彼女のファンだった。

 まだ学生だった頃、ユーロビートを歌う元気な女の子がいると思っていたが、ソロとなり、小室哲哉から楽曲を受けて「Body feels exit」あたりを歌う頃、なんとなくファンになっていた。「Can you celebrate?」が大ヒットした直後のライブDVDを唯一買って、かっこいい踊りと好きなボーカルの素敵なステージを何度も味わったのを覚えている。

 バラエティー的な音楽番組のレギュラーだった頃は、明るく喋りも冴えていて、もっとテレビ出演もできただろうと思うが、その後はスターらしくというべきか、あまり露出しなくなっていった。

 彼女は、二十歳で結婚、出産し、離婚したり、母親の死など、時にマスコミを賑わすこともあったが、あまり多くを語らなかったように思う。

 

 私自身も、彼女より少し遅れて結婚・出産したが、長男がアスペルガー症候群だったため、子育てが大変であった。過敏で、何かにつけ泣き叫ぶ、朝から晩まで外に遊びに出かけるなど、子育て以外の時間がほぼなかった。

 そのころ、子供の状態が良くなる願掛けというか、子育てに専念する覚悟でというか、どうせ聴く時間もないだろうから、、と持っていたCDや音楽のDVDを処分してしまった。安室さんのも、である。今思えばもったいなかったと思うけど、その頃は子育てのトンネルの終わりを予測できなかったのだ。

 それくらい、大変な時期だったが、音楽断ちをしたものの、家族が歌番組など見ている時に、ちらちら家事の合間に安室さんの姿を見たり、新曲が巷に流れれば、どんな曲?と気にして聴いてはいた。そして、彼女のがんばっている姿を見て、ぼんやりとではあるが、同じ子育てをしている女性として、いつも元気づけられていたと思う。

 

 さて、彼女の「Never end」「Sey the word」「Love story」 「 Hero」などヒット曲が時とともに流れ、私の子育てもやっと落ち着いて来た。そして今回の彼女の引退。彼女40歳、ご子息20歳、歌手生活25周年(だったかな?)。最初はとてもショックだったが、彼女の「完璧なステージを届けたい」という願いからすれば、時期的に最良なんだと思うし、よく決断したと思う。

 「Sey the word」の頃は、(たぶん彼女の作詞だったと思う)彼女自身も悩んだり苦労しながらも、みんなを励ましているように見受けられた。

 しかし最近の「Beby,don't cry」では、プロモーションを見てもわかるように、清々しい、彼女も何かを乗り越えたような穏やかな笑顔でこの曲を歌っている。この歌を聴いていたら、心からファンや苦しむ人へエールを送っているようで、いつのまにか涙が出てしまった。

 安室さんが、こういう歌を歌って終われるというのは、歌手として本望なのではないだろうか。この曲は、某番組のアンケートで、安室さんの歌で好きな第一位に選ばれていた。(二位は「Can you celebrate?」。)私も、彼女に大変な時期を支えてもらったと気づき、心から今日の日に「おめでとう」と「ありがとう」を贈りたいと思う。

 

 

 

『Beby,don't cry』より

 

また抱えた不安 これ以上解消できず

誰かの手握って 見えない明日へ

繋ごうと努力して

だってそうして人はなんどでも

闇に立ち向かう強さあるはず

与えられて選ぶんじゃなくて

その足で踏みだして

そうだからbaby悲しまないで

考えても分かんない時もあるって

散々でも前に続く道のどこかに

望みはあるから

雨の朝でも

愛が消えそうでも

一人になんてしないから