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~鬱と発達障害とつきあう日々~

『告発』

 

 今日は、こちらをご紹介します。

『告発』 監督 マーク・ロッコ

     出演 ケヴィン・ベーコン 

        クリスチャン・スレーター

                   1995年 アメリカ    

 

          画像

 

■あらすじ■

 

 アルカトラズ島のアルカトラズ刑務所内で起こっていた過剰な虐待を告発した実話を元に製作された映画。

 ヘンリーは10歳で両親を亡くし、貧困状態の中で17歳の時、妹に何か買ってやろうと5ドル窃盗したことから、不当に25年もの服役に処せられ、脱獄を実行したために1000日もの地下牢行きとなり、様々な虐待にあう。そしてやっと地下牢から出てきたところで殺人をたきつけられ、脱獄の時に裏切った、囚人を殺してしまう。

 ここでヘンリーの弁護についたのが、若手弁護士のジムだった。ジムはヘンリーに接触するうちに、ヘンリーが理不尽な罪を着せられていること、刑務所で異常なまでの虐待が行われていることを知り、公判中に刑務所を告発する。

 裁判の行方は、そしてヘンリーの運命は・・?

 

■感 想■

 

 初めてこの映画を観ましたが、刑務所での虐待のシーンは卒倒しそうで直視できませんでした。正気を失うほどのダメージを受けながら、弁護士ジムとの関わり合いの中で、友情が芽生え始め、ヘンリーはわずかな希望を見出していきます。

 しかし裁判の中で、「有罪なら死刑」または、「過失致死罪ならアルカトラズで10年の服役に減刑」となった時、ヘンリーは『アルカトラズに戻るくらいなら、死んだ方がましだ』と言って有罪を主張しようとします。ここでジムはこう言います。

「死にたいなら、それもいい。でも僕はとことん闘うぞ。君を決して無駄に死なせない」と。この言葉が果たして、自分にも言えるだろうか、と涙してしまいました。私なら、ヘンリーをアルカトラズに戻すことはできないかもしれません。

 最後にヘンリーが言った言葉

「俺をなぐっても、穴蔵に入れてもいい。俺は平気だ。(-中略-) 反動ーあんたにもそれは奪えない」そして曲がってしまった背筋をピンと伸ばして、歩いて行きます。

 号泣です。非道な権力や暴力に屈しない精神と、本当の友情とは何かを感じさせられました。

 また、これほどまでに魂を揺さぶられる演技をした俳優陣、特にケヴィン・ベーコンに圧倒させられました。

 本当に観て良かった、と思う映画でした。

 

 

 おすすめ度・・・★ ★ ★ ★ ★

 感 動 度・・・★ ★ ★ ★ ★ ★

 

 まだ観たことのない方はぜひご覧ください! 

 どんな方が観ても、心に残る映画なのでは、と思います。

 

 

 

 私は、できるなら、ヘンリーを抱きしめてあげたい、そう心から思いました。

 拙い文章ですみません。

 読んで頂いて、ありがとうございました。