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~鬱と発達障害とつきあう日々~

長男のプチパニック

rtaroyma.hatenablog.com

 

・・再びのくだりです。 

 私の長男(中3)は、軽度アスペルガー症候群である。幸い、良い療育や周囲の方々の協力に恵まれ、元気に普通学級に通っている。小さい頃は、こだわりや癇癪が強く、大変な子育てであったが、ゆえに普通の子よりもと、いろいろな体験をさせたつもりではある。

 親バカとわかっているが、長男は、頑張り屋で、明るくて優しい子に育ったと思う。そしてたくさんの感動を私に教えてくれた。喉元過ぎれば熱さを忘れる、というが、長男に関しては、最近は本当に平和で、何も問題ない日々をずっと過ごしてきた。

 だから、余計に驚いた。

 というか、「まだ、やっぱりそういうとこ、あるんだなぁ・・」と心配になった。

 今週末から、中学校は夏休みである。長男は、前々から「部活を引退したら塾に行きたい」と言っていた。自分から行きたいと言うなんて、あっぱれだと思った。

 そろそろ、締め切りもあるし、どこの塾がいいか決めないとなぁ。

 学校の授業さえきちんと聞いていれば、塾に行く必要もない・・とも思うのだが、そうもいかない時代である。しかし長男も、友達に行っている塾のことを聞いてきたりもするのだが、いまひとつ行きたいところがはっきりしないのだ。

 たぶん、長男は、友達や知っている人がいるからといって、そこに自分も入りたいわけではないのだ。できれば、知らない人が多いところに紛れて、一人で集中したいのだ。なのでなかなか決められない。

 いつまでも渋っている長男に、主人がイライラして、言葉で追い詰めるようなことを言ったらしい。長男は、私のところに来て、

「母ちゃん、俺もう塾行きたくない。行かなくていい。」と言い始めた。理由を聞いても、「もう、面倒くさい、行きたくない」を繰り返すばかりである。

 

 聞けば、主人が勧める塾が、これまた少人数体制すぎるので、長男の不安を駆り立てたらしい。私は、昔から、長男のスポーツ教室選びには苦労してきたので、長男にとって、その場の雰囲気が大事であることは、なんとなくわかっている。

 学校では、どんな場面でも頑張っている長男だから、塾くらいは安心して通えるところを自分で選んだらいい、と思った。それで「このあたり、いくつか見学しておいで」と言ったのだが、それでも、「もう行かなくていい、家で自分で勉強する」の一点張りである。泣きも入った。でも、泣いても言うことは言わねば。

「見学してから、行かないと思うのはそれでいいけど、見学には行きなさい」強く言った。

 それから、私は買い物へ出かけ、帰ってくると、長男が私のところに来て、

「母ちゃん、なんかさっきはごめんね。俺ネガティブなことばかり言ったらしいけど、覚えてないんだよ」とうって変わった笑顔で言う。

?!覚えてない?

「・・長男お前、パニックになってたね?」「うん、たぶん」

 

 小さいころ、誰かが怒られていると、それが怖くて固まった長男。みんながワーワー騒いでいると、言い争いをしていると勘違いして、顔面蒼白になっていた長男。

 塾のことで、私や主人が意見を言い合ったり、長男に強く言うことによって、パニックのスイッチが入ってしまったようなのだ。

「そうか。。ちょっと強く言いすぎた?でももし人前でパニックになって、記憶が飛んだらと思うと、心配だなぁ」

「うん、でも気を付けるよ」長男はそう言うが、自分でコントロールできるかなぁ。今までそういうことはなかったと本人はいう。本当かなぁ。心配すればきりがない。

 

 こうして、長男はいつもの長男に戻って、父と1つ塾を見に行った。そこに決めるかはまだわからないが、先生に会い、話を聞き、教室を見て、何か少しだけ不安材料は減ったらしい。

 あと数日、塾選びは続くだろう。これも大事な勉強だね・・!!