雨 ときどき晴れ☀

~鬱と発達障害とつきあう日々~

楽しい新聞配達2

 


 気温ー8℃。

 午前3時。

 今年一番の冷え込みの山形市は、静かで風一つなかった。

 ただバイクの音と、風を切る音とが耳に響き、走っていると、たちまち指の感覚が「冷たい」から「痛い」に変わった。 

 

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「おはようございます」

 先に新聞店に来ていた人にあいさつすると、

「今日も道が悪いから気をつけてね。今年はけっこうきびしい天候がつづくよ」 

と、声をかけていただいた。

 配達を始めて、初めての冬。それがきびしいものならば、来冬は、少し楽に感じるのだろうか?

 それなら、その方がいい。

 

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 憶することなく・・いや、本当はこわごわ走っている。

 

 

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 雪道があまり怖くなくなったとはいえ、毎日状態は違う。

 意外につるつるな道はそんなに大変ではない。

 つるつるでも、ぐじゃぐじゃでも、とにかく、ぼこぼこ道が大変である。

 低速にしてスピードを落とすが、それでも暴れ馬に乗っているかのような感覚。一瞬のスキが、転倒につながる。そんな時は、両足を落としてゆっくり進む。

 

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 配達区域に着いて、何件か回っているうちに、だんだんその日の道路状況にも慣れてくる。

 スピードも少しずつ出せるようになる。

 言葉では言えないが、それがすごく楽しいと体で感じる。

 

 昨日は月も綺麗だった。

 

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  配達が終わり、帰路につくころ、

「お疲れ様、今日も頑張ってくれたね?」

と、バイクをねぎらう。

 配達で、意外に温まった体を、今度は冷めないうちに家に帰る。

 

 自然と対峙することと、バイクに乗るということが、自分にとってとても楽しいことであり、新聞配達、やってみてよかった、と思える今日この頃であった。

 

 

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 ずっと、自分に合う仕事、を捜していた。

 けっこうな悩みと苦しみの中、いろんな仕事をやってみたけど、

 配達と言う静かなこの仕事がすきだ。

 

 

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変哲のない、今年いちばんの写真とともに