一昨日の大雨で、通常25日からの新聞の集金業務が遅れがちになっていた。
しかも明日30日が締め切り日となっている。
たった50件の担当であるが、朝の新聞配達を終え、昼の配達を終え、買い物したり休息を取りたいところを1日で終わらせるのは、ちょっと難しく思われた。
時間指定のある所、午後5時までの事業所などをまず優先的に終わらせる。
それから比較的ご年配の、早く就寝されるかもしれないご家庭を訪問し、料金を頂戴する。
そもそも忙しくなった配達仲間から、引き継ぐ形で冬から始めた集金もだいぶ慣れ、お客様とも親しくなりつつあった。
ちょっとペラっと天気のことや、世間話的なことをしゃべったら最後、話が弾み5~10分は玄関先で話してしまうというのが常になってきていた。
コロナが気になるご時世ではあるが、まだこの辺りでは流行ってはおらず、ご年配の方々の中にはこのようなおしゃべりを楽しむことをご希望され、口座振替にあえてしないという方も少なくない。
私も訳あって、無意識のうちに人とのかかわりを大事にしたく全力で明るく応対する。年配の方も楽しそうに話をしてくださる。自然、計画より時間も押し気味で数件は明日へと持ち越しとなった。
まだ辺りは明るいものの、もう午後7時近くになり、営業所にバイクを置いて帰ろうとしたところ、5時には大体帰ってしまう社員の一人が、まだ残っていた。
この社員の男性は、真面目で親切、アルバイトへの指導法もわかりやすく、この業界ではデキる人なのだと思う。
入社してからというもの、私にもまぁまぁ親切にしてくれていた。
というか、時々好意のようなものを、感じていたと思う。勘違いであればそれでいいけれども。働く仲間として仲が良いのは良いが、私はそれ以上はいらないと思っていた。
駐車場にその人の車があったので、なんとなく期するところがあって、足早に帰ろうとしたら、呼び止められた、その人に。
まぁ、ちょっと挨拶程度に話しただけだが、なぜか嫌ーな気分になった。
待たれていた気分がしたからである。
その後、車を転がしスーパーへ。おそくなった夕食を買う。
その前に、どうしても好きな人の声が聞きたくて、スマホを手に取った。
いつもはほとんど電話をかけない。
一週間に一度、会う程度。
姿が見たい時は、新聞配達の時間を少し遅めにずらすと、彼がやってくる。
周りには内緒にしているので、挨拶程度しか話さない。
-どうしたの、電話、めずらしいね。
〇うん、今日、忙しくて。さっきやっとお仕事終わったんだけど、いろいろあったから、いい声を聞いて終わりたいなって・・
-ふーん。
〇なんていうかな、一日のしめくくりかな。
-ふーん。
〇あなたは強いから、あまりわからないでしょうね。
あっちゃんは、物事にあまり動じない。
-うん、まぁ。(苦笑)
〇どうせ、私は小さい人間ですよ。。
-いや、人それぞれだろうけど。
いじけるのには、訳がある。
先日、あっちゃんに会った時、ついつい、たまには愛の言葉を言って欲しくて、しつこく求めてしまったのだ。
あっちゃんは、始めは笑って防護していたが、三度目くらいで真顔になり怒ってしまった。
彼は、こういう言葉をしょっちゅう言っていると、「ウソっぽくなるから」と言って、嫌っている。なのに、
「そんなに(言うの)大変?」とか
「好きじゃないから?」とか
「何も浮かばないから?」と言って困らせた。
彼は苦しそうに
「そうじゃねえ」と言うだけだった。
好きな人と会えて、抱かれるだけで幸せなのに。
いつも「あいしてる」と言ってほしい、ただの6等星だから。
眠くて乱ぴつすみません。
おやすみ。