2週間前くらいの日曜日のこと。
少し小雨の中、新聞配達をしていました。
担当3区画のうち、2区画目、48件目。アパートと、お向かいの住宅まとめて数件、バイクのエンジンを切り、走ってポスティングの場所でのこと。
私のスマホのアラームが鳴り始めました。
日曜日は、私の二男も配達のアルバイトをしており、まあ人手が少ないので半分頼み込んでやってもらってるみたいなものだけど、朝が弱い子なので、いつも4:05に電話をして起こしている。そのアラームであった。
スマホを操作しながら、バイクのキーを差そうとしたところ、バッドミラクル!
手が滑って、キーが落ち、なんと側溝の穴の中にスルリと消えていった。
はあ~~?!なんだってぇ!!
その時、スマホのラインで二男と通話が繋がった。
いつもはずけずけと起こすのだけど、焦って、あわあわになってしまい、
「あ、あ、ゆうま、今お母さん大変、ああ、バイクの鍵があああ」
「えっ、なに?」
暗闇の中、二男にあたふたと説明しているうちに、何をすべきかおぼろげに分かって来て、とりあえず、
「お母さん、バイクを引いて家に帰るから、そして自転車で残り配るわ!」
と伝えて、家に向かった。
営業所にも一応電話したが、案の定みんな配達中で誰もいなかった。
新しい所長の携帯番号は聞いてないし・・・
最初はパニくりそうになったが、この時、
①日曜日で、主人の車で通勤したから、家に自転車1台残っていること
②鍵を落とした場所が、自宅からほんの数十メートルくらいだったこと
から、たぶん配達に支障はない、と楽観した。
あとは、家の自転車で2区画目の残り10件あまりを配り、営業所に戻って、合い鍵をもらうか、余っているバイクを借りるか、なければ、車で3区画目を配達しようと思った。
車や自転車では、バイクより配達に時間がかかるけれど、多少はしょうがないし、遅くとも6時過ぎには終わるだろう。
営業所に戻ると、所長が帰って来ていたので、かくかくしかじか、説明すると、合い鍵はあるはずだが、休んでいる社員さんでないとわからないらしく、使っていなかったバイクをお借りして、3区画目をすることにした。
そして、所長は
「俺も、後でその落とした場所見に行きます」と言ってくれた。
3区画目も終了し、戻ると、やっぱりバタバタしたせいで、もう6時過ぎだった。
所長と、いつもはこの時間にはいない、Tさんが談笑して待っていてくれた。
お騒がせしたことを謝ると、Tさんが
「それじゃ、側溝見に行くか」と言って、本業の仕事が控えているのに、一緒に見に行ってくれた。所長と、3人で、穴をのぞいてみたところ、小雨が幸いして、流されずにキラリと真下に光っていた。わー、よかったぁぁぁ。
所長に、
「家から、強力磁石を棒の先につけて、取りますわ、これ、取れますわ、大丈夫」
と言って、お礼を言い、Tさんにもお礼を言って別れた。
幸いが重なり、日曜日で弁当や朝食の心配もせず、写真のマジックハンドに、強力磁石(フック)をグルグル巻きにテープして、近所だったのですぐ作業に取りかかった。
すると、間もなく所長も来てくれて、どうですか~?取れますか?と覗き込み、
「取れそうなんですけど・・・」と言ったものの、意外に磁石が大きく、穴ギリギリだったので、2回ほど釣り上げては引っかかり、失敗した。
所長はというと、事務所にあった、結束バンドをつなげたものを手に持っていたのだが、とりあえず、磁石のでやってもらうことにした。
所長も、何度かチャリーンとキーを落としたが、何回目だったかで、上手く磁石がくるりと半転し、キーが飛び出した。それをすかさずナイスキャッーーチ!!
「わーーーっ、すごい所長!ありがとうございます!」
意外とすぐ取れず、家に一旦帰って、別の磁石に変えようと思ったが、良かった。
「所長、お祭りのヨーヨーすくい得意な子だったんじゃないの?!」
「やっぱ持ってる人は違うわ!」
まくしたてるオバちゃん。一段とさわやか笑顔のアスリート所長。
Tさんも所長も一回りも年下だけど、頼れる優しい子やわー。
最近入ってきたYさんも、Tさんと同い年だけど、軒並み気が利く優しい力持ち。
最近の若い人は、頭が良くて、優しくて頼れるなぁ。年取ったからか、そんなことを感じる。私もがんばって、何らか貢献したいなと思います。
明日は衆議院選挙のため、新聞出来上がりが遅れ、配達も2時間ずれる見込み。
二男のお弁当を作ってから出勤しよう。
いつもよりは、遅い出発かな。
緊急事態宣言が解除され、週末も忙しい方が多かったのではないでしょうか?
ご自愛ください。
それではまた。