雨 ときどき晴れ☀

~鬱と発達障害とつきあう日々~

ショートショート1/2

 

 僕は30代後半の独身、一つ年上のバツ1の兄と一緒のアパートに住んでいる。 

 普通の会社員として働くと同時に、毎日2時間ほど副業のアルバイトをしている。

 本業の仕事は、繁忙期以外はほぼ残業がなく、副業をすることも許されている。

 ちなみにアルバイトは、倉庫内にストックしてある商品のピッキングの仕事で、本業より長くかれこれ10年ほど続けている。 さして重労働でもなく、慣れてしまえば時間内にさっさと終わることが出来るし、帰りにちょっと一服したり、仲間と話したりする余裕もある。

 僕はフリーターの期間が長かったので、金銭面であまり余裕がなく、慣れたここでの給料を生活費の足しにして、これまで辞めずにいつの間にか時が経っていた、という感じである。

 

 そんなバイト先に3年前、Kさんという女の人が仲間入りした。 僕よりも早く出社して、少し遅くまで仕事をして帰るので、たぶん4~5時間くらいの勤務なんだろう。

 

 Kさんは、結婚していて子供もいて、年上だということは話に聞いていた。

 アルバイト・パートさんの出入りはよくあることだし、彼女もその一人で興味もなく、あまり話の接点もなさそうだし、関わりはないんだろうな、と思っていた。

 Kさんは、思ったより人懐こい人なのか、話し上手なのか、周りとすぐ打ち解けている様が感じよく、なんとなしに目で追ってしまうことがあった。そして僕にも「ここでのお仕事は長いんですか?」など仕事の合間に話しかけてくることがあった。

 それも、あまり、年齢を感じさせるではなく、自然な感じで、さらりと話しかけて来て、なんというか、、

 

 …いや、まわりくどいのはよそう。

 要は、彼女とつきあって3年になるってことです。

(語りは僕には向いていない、今さらだけど)

              2/2へ続く