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~鬱と発達障害とつきあう日々~

「デート経験なし4割」から思ったこと

 

 文字通りバタバタ、バタッとしているうちに、時は過ぎ、一週間前のテレビのワイドナショー録画を見て、思ったことを、遅ればせながら。

 ご存知内閣府が発表した男女共同参画白書の一部分「20代独身男性の役4割がデートの経験なし」「20代男性6割以上、20代女性5割以上に配偶者や恋人がいない」という回答結果についての議論をご覧になった方もいるかと思います。

 

 まぁ、多かれ少なかれ、こういったことを問題視しているからこその発表・報道なのでしょうか、30代前半のゲストコメンターの方も、不快感を示して「いろんな選択があって良い」「デートしないのが悪いような捉え方をしている」「30年前の若者の回答でも、同じような結果だった」「恋愛や結婚以外でも充実することができる時代」など、他のコメンテーターを交えて意見が交わされました。後に、こういった意見はSNSにのり、多くの人達の共感を呼んだようです。

 

 もし、日本の少子化問題を根底において、上の世代の人たちが嘆いているのなら、全くナンセンスなことであり、この国の経済問題、貧困問題、子育て環境の衰退、そういったことを改善できていない状況を認めているのであり、各々メディアの発達、多様化する娯楽文化をも否定しなければなりません。

 若者の多くは、少ない上がらない給料を手に、賢く節約し、自分の楽しみに使うことを覚えたのであって、わざわざ苦労してデート代に使うとか、家族を養うとか、そういったものが非現実であり、手が届きそうにないものに身を粉にする必要はないと普通考えるに至るでしょう。誰も好きで貧困や苦労を手に入れたくはありません。

 これからの将来の日本を考えると、このままだとお先がなさすぎて、書く気にもなれません。一握りの富裕層が君臨する世の中で、経済的に楽がしたかったら、かなり殺伐した人間関係にもなるだろうと思います。

 

 

 絵本「世界がもし100人の村だったら」創刊は2001年。

 世界中の金持ちが資産の0.2%を出し合えば、世界中の人々が文化的な生活を送れる。

 ということであります。へぇ、そうなんだ、と思いました。どうやっても飢餓がなくならないとか、教育が受けられない人が必ず出る、というわけではないのですね。

 それから20年あまりが経っているけれど、現在も、資本家がもし良心的な精神を持っていたとして、寄付や物資がいきわたるような活動をすれば、希望はあるというわけなのかしら。 

 それなら政治家さんたちも頑張らないといけないですね。もっとも、その政治家が私服を肥やす人ばかりではどうしようもないんでしょうけれども。

 

 もし、若者の気持ちを軽んじるような発言なりがあるとすれば、いずれブーメランで返ってくるでしょう。

 世論は逆転し、過去の恋多き年配者は、武勇伝でも話そうものなら、「無駄な時間とお金を使って」とか「また色恋沙汰の自慢ですか」「他に自分磨きはなかったんですか」なんて若い世代に馬鹿にされますよ。

 いいか悪いかは別として、そうなるでしょう。

 それが必死に経済的豊かさを求めてきた結果なのですから、しかたないと思います。

 

 

 大人が、いい恋愛をしたり人生経験をして、無償の愛だったり、人に対する優しさを身につけた時、それが普段の立ち振る舞いや言動になって、周りに伝わり、違う世代にも伝わるということはあると思います。

 経済や自己が中心の世界では、そういったことは、遥か遠くの幻想にすぎないでしょう。

 悪い方へ行くには比較的簡単だろうと思います。

 良い方向へと修正するのは、何世代もかけた気の遠くなる時間を要することもあるでしょう。

 

 それでも、悪気がなく、先見の目が乏しいだけでこのような世の中になっていったのであれば、仕方がないことだと思います。自分も含めて。

 これからは学びながら、自分に残された良心を掘り起こしながら、挫けないようにベストを尽くしていきたいとは思います。

 

 

 最後に、蛇足ではありますが、生きていく中で他人と交流し、(身内であってもなくても)本当に軸になる部分で共鳴できる人を一人でも二人でも、見つけることがささやかな人生のエネルギーになると思っています。

 たとえ別れがあっても、思い出が支えてくれるでしょう。信じられる人を見つけることは、幸せなことで、死ぬまでそれは可能だと思います。