寝坊してしまった。
あれ?でも、特に予定はなかったのかな?
おかしいなと思いながら、朝ご飯を作る。すると、つんざくような叫び声をあげて、長男がやって来た。
うわ、起きたのか、もう少し寝てくれてたらいいのに。私の足に絡みつき、泣き叫ぶ。抱っこしてなだめ、急いでりんごをむいて出す。これで1分くらいは大人しくしていてくれるだろう。
味噌汁をあたためる。そして出す。この際順番なんか関係ない。りんご1個の半分をもう食べてしまっている。味噌汁を飲んでいるすきに、ごはんと、根菜のそぼろあんかけを用意する。味噌汁がなくなって、ぎゃーぎゃーいいながら台所へやってきた。はいっ。どうぞ。ごはん茶碗を渡すと、ほくほくして持っていく。スプーンで、ごはんと、あんかけを上手に食べた。
片付けが終わらないうちに、長男が私のおしりをギューギュー押して、外へ行かせようとする。ち、ちょっと、待って。。私日焼け止めもぬってない!そんなことはどうでもいい、と怒り叫びながら私を玄関の外へ押し出そうとする。あぁ、外に出たら最後、夜まで戻ってこれないー!!せめて財布を・・・!こんな毎日いやだぁぁぁー。
・・というところで目が覚めた、と思う。しばしぼーっとする。
あぁ、長男が1才か2才くらいのときの夢だ。そのかんしゃくに毎日つきあっていたころの、思い出したくないような、なつかしいような思い出。
と、時計を見ると、かあーーーーーーっ!!6時48分!! って、今日、お弁当じゃなかったっけ?!
長男(中2)まで、まだ寝ている。「ちょっと、諒太郎、時間、時間!遅れる!!」
長男、のっそり起き、だまって支度する。
私の方がパニックだ。
ちっ、母ちゃん寝坊したな?
ごめん、目覚まし鳴らなかったんだよ!! あんたこそどうしたの!
体内時計が鳴らなかったんだよ、ちっ。やべえ。弁当は?
今、おにぎりにぎってるとこ!! 早く食べちゃいな!!
かくして、長男の今日の弁当は、巨大すじこおにぎり、計2個のみ。
なんとか、出発時間ギリギリ。
「いってきまーす」
175㎝の長男が、何事もなかったかのようにすっすっと歩いて行ってしまった。
なんだよー、今も昔も、私だけバタバタしちゃって。。自分はさっさと大きくなっちゃって・・
その姿を横目で見ながら、今度は二男の朝ごはん。。ふと、もう一度、さっきの夢を思い出したら涙が出てきた。もう、あのかんしゃくには、会えないんだね。うれしいような、寂しいような。
長男の卒業式ってわけでもないのに、こんなときに涙が出るなんて。長男のことで泣くなんて初めてかもしれない。
本当に、中学入学まで、心配させっぱなしだったから・・お前は・・。
今の、安定を奇跡のように思う。
来年の卒業式は、もしかして、もしかして・・大号泣かも。。(TT)
笑顔とはうらはらに、癇癪がひどかった
ひどかったから、笑顔を見つけては撮った