今日は、こちらの作品を紹介します。
監督 アンドレアス・エーマン
出演 ビル・スカルスガルド
マルティン・ヴァルストロム
セシリア・フォルヌ
2010年 スウェーデン
■あらすじ
たくさんの俺ルールを持ち、他者とのコミュニケーションがうまく取れないアスペルガー症候群のシモンが、自分のせいで恋人にふられた兄のために、新しい恋人を見つけるべく奮闘し、人とのふれあいや、経験を通して、新しいことに気づき、成長する姿を描いています。
■感 想
作品的には、ラブ・コメディーということでしたが、私の長男が軽度アスペルガー症候群なので、終始、身につまされながら観ていました。
シモンの振る舞いに、兄の恋人が、堪忍袋の緒を切らす場面も、胃の痛くなるような気持ちでした。息子のまだ小学生くらいの頃を思い出すようでした。
その中で、イェニファーのような存在・・・シモンの俺ルールに動じない、自分の意見をわかりやすく言ってくれる、何よりシモンを好きでいてくれる人は貴重です。
そんな人だけが、シモンの俺ルールを、優しく崩していってくれるのだと思います。
「触られるのは嫌いだ、アスペルガーだから」
というシモンに、うっかり何度も触ってしまい、頬を叩かれたりしても、イェニファーはめげません。
「アスペルガーだから、叩いてもいいの?」と意見し、シモンから素敵なディナーをプレゼントされて感激すると
「抱きしめてもいい?」と言います。
「触られるのはダメ」「もう触ってるわ」
・・これくらいのタフな精神力があって、愛情があって、シモンのたずなをグイグイ引っ張れる人でないと、なかなか、アスペルガーやその他の発達障害の子と付き合うことは難しいでしょう。だから、その子の親は苦労するのであり、社会に少しでも適応できるようにと、学習させたり、繰り返し教えたり、経験を積ませたりするのです。
それにしても、後半、シモンの、兄とイェニファーをデートさせる計画と、実行力には、驚かされるばかりです。。
大切な兄のためなら、自分の趣味のドラムセットを売り払って、お金を工面し、恋愛もののビデオをありったけレンタルして観て、どんなディナーを演出するか、考えます。職場の仲間と連携し、ディナーの手配をします。
こんなことをされた日には、本当に感激ものです。発達障害の子を持った親なら、この感動がリアルにわかると思います。
この映画が日本で公開された2014年、私の長男は小6であり、うまくやっていけるのか心配しながら、スポ少野球部に入団させていました。心配だし、たくさん失敗するだろうけど、周りの理解が必要だけれど、普通の子よりも多く経験を積ませないことには、社会でやっていけないだろうと、親として肌で感じていました。
野球部で経験したことは、野球が上手くなること以上に、挨拶や礼儀、チームワークの大切さなどを学び、彼に大きく、良い影響を与えたと思います。
最後に、この映画が評価が高く、観た人の満足度も高いということは、シモンが社会に受け入れられているということですから、そういう子を持つ親としては、とても希望が持てて、嬉しいことです。
そして兄のサムや、イェニファーのような、よき理解者が、一人でも多く、この子の周りに存在しますように、、と願わずにはいられません。
このような、温かい目で見てくれる人が多い社会であることを、切に願っています。
少し重くなってしまいましたが、あくまでも、この作品はラブコメディーです。😘
ぜひ、シモンの特性を面白く、楽しんでご覧ください!
おすすめ度 ★ ★ ★ ★ ☆ です。
感 動 度 ★ ★ ★ ★ ★ ★ (主観的採点)です!!
それでは、また! 😃👋
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