雨 ときどき晴れ☀

~鬱と発達障害とつきあう日々~

死んだ

 

 いやいや、こうしてブログをかいているのだから、残念、ほんとは死ななかった。今、肩こりと眠れない眠気がひどい。神経がまだ興奮していて、眠れないのだ。

 今日、仕事が終わった途端、頭が痛いのと、気持ち悪いのに気がつき、熱中症になりかけだな、と思った。これは栄養と水分をもっと取らねば、とスーパーを物色するも、食欲がない。タコといかのツヤツヤのお刺身が目に留まった。これなら冷たくて食べられるかも。タコやイカにはタウリンアミノ酸が豊富に含まれているので、疲労回復になるし、お醤油多めにつけて塩分も摂ろう。

 中体連の県大会で、今日から月曜日まで学校が休みの息子たち。お刺身の食べられない二男には、カレーソーセージパンをお土産おやつに、長男とは一緒にお刺身をつついた。

 はあ、疲れた。。

 

 今朝、私は4時に目が覚めた。眠れないのでシャワーを浴びて、着替えて髪を結った。今日初配達の事業所をもう一度おさらいし、職場に行ってからの段取りを確認した。いくら確認しても不安は消えない。ミスなく、時間通りに出来るわけない。

 何かお腹に入れとかないとバテるので、無理矢理ごはんを食べる。

 ええい、もう早すぎるけど出勤しちゃおうかな?

 そう思った瞬間電話が鳴った。「はいrです!」出ると、二男の卓球部の顧問の先生。「二男くん、腰痛いの?今日、7時半から練習なんだけど」

 えーっ!なんだってぇ。急いで二男を起こし、行くと言うので、急いでおにぎりを握り、車で食べさせながら学校に送って行く。まったく、ちゃんと自分で起きろよ・・!と怒りながらも世話を焼くダメな母。その足で会社に向かうが、かえって時間に遅れそうになってしまった。

 

 もう、今日は超忙しいのに・・商品が揃うのも遅くて、結局出発時間を予定より15分もオーバーした。あぁもう間に合わないかも!配達地区にたどり着くまでの間、前を走る車が遅くて遅くて、普段時速40㎞で走ってもいいくらいの、のんびり屋の私が、初めてイライラした。思わず「おっせーよ!!」とつぶやいてしまった。

 前の車がいなくなると、走れるところは80㎞くらい出し、配達の取りこぼしがないよう、細心の注意を払った。1つのミスも許されない。振り返って点検する暇もない。駐車する前にシートベルトを外し、停まったと同時に車から降りて走る。商品を届けたら、挨拶もそこそこに走って車に戻る。「今日は忙しいんです」オーラを少し出しつつ、世間話に呼び止められないように、そこを後にする。これで、どれだけ、新しい事業所を探し迷う時間がとれるだろうか。どれだけ、時間オーバーを最小限に出来るだろうか。

 目印もなく、難関そうな事業所に至っては、前の事業所でその場所を詳しく聞いた。ちょっと自信がなくても、「わかりました!ありがとうございます!」とそこに向かう。迷って諦めて、会社に泣きの無線を入れる事態だけは避けたかった。無事に、配達終わりましたと報告したかった。幸い、大きな迷いやロスはなかったが、細い道をバックで切り返した時、わずかに塀に車の後ろを擦ってしまった。降りて傷を見ている時間はないので、そのまま次に向かった。

 

 ・・あと、1か所、事業所が多かったら、信号につかまっていたら、渋滞に出会ったら、道を間違っていたら、確実に時間オーバーしていただろう。

 最後の時間指定の事業所に向かった時、私の時計で1分前だった。もう間に合わない。頭を下げよう。着いた時、そこの事業所のチャイムが鳴り、私の時計が1分進んでいたことを思い出した。間に合った。そこの事務員さんが私を見て、にっこり笑った。

「お世話様~!」はぁ・・。「お世話様です・・」私も半崩れの笑顔で答えた。

 何事もなかったように、商品を渡して、車に戻る。終わった。よかった・・。

 あと1件、時間指定のないお宅にいけば、終わりである。終わったも同然。ゆっくり配達して帰ろう。そう思った時、会社から無線が入った。

「rさん!〇〇会社に回収に行ってないでしょ!電話が来ましたよ!」

あちゃー。でもこれは、時間がなくて、回収は後回しにしようと思っていたのだ。広区域なので、戻って最後の配達をするのに、どれくらい時間がかかるだろうか。まぁ、ノルマは果たせたからいい。ゆっくり焦らず安全に行こう。

「すみません、時間がなくて・・これから回収に行っても大丈夫ですか?」

「いいですよ!お願いします!」 

その時、誰かはわからないが、社員の一人の方から無線が入った。

「〇〇会社なら、3時くらいだったら、近くを通るから、俺回収行きますよ」

・・耳を疑った。なんてありがたい言葉。。!!

「rさん、そういうことなので、回収行かなくて大丈夫ですよ!」

「ありがとうございます!!実は、まだ1件✖✖様のところ、配達残ってたんです~!!」と感動で泣きそうな私。

「じゃあ、そちらに向かって下さい笑」

「ありがとうございます~!!」恥ずかしげもなく大声で、誰かはわからない社員のお一人にお礼をいった。

 捨てる神あれば拾う神ありとはこのことだ。いや、この会社に来てから、私は拾ってもらってばかりいる。いつか恩返しがしたいと思う。

 

 会社に戻り、はたと気がついて、車の後方を確認した。傷はほとんどなかった。

 死ななかったが、ほっとしてその場に果てた。

                        

                         おしまい🚙